「論理学を作る」1章・2章

1章

イントロダクションのイントロダクション。論理学とは何をする学問かについての章。

論理学では、論証の妥当性は形式(form)で決まり、論証の内容(content)にはよらない。
つまり、
犬は爬虫類である。爬虫類は卵から生まれる。したがって、犬は卵から生まれる。
という論証は論理学では正しい論証である。

2章

論理式の導入を行う。

論理式の定義

論理式の定義は帰納的定義になっている。

  1. 原始式(P,Q,R・・・)は論理式
  2. A,Bを論理式とすると、(A∧B),(A∨B),(¬B)は論理式
  3. 1, 2によって定義されるものだけが論理式

3が必要なのは、3がなければ、どんなめちゃくちゃな記号列でも論理式ではないとはいえないから。
この章では論理式の一番外側の括弧と、否定を囲む括弧を省略することにしているが、
演算子の結合性や、優先順位を使えばカッコはもっと不要になる。

用語
  • 論理式の形成木の最後に導入された結合子をその論理式の主結合子という。A∧Bなら∧、¬(A∨B)なら¬になる
  • 主結合氏が結び付けている論理式を主部分論理式という
  • 原始式もしくは原始式に否定をつけたものをリテラルとうい。否定のついていないものを正リテラル(positive literal)。否定のついているものを負リテラル(negative litaral)という。
記号 名称 部分論理式の名称
連言(conjunction) 連言肢
選言(disjunction) 選言肢
条件法(conditional)、資料含意(material implication A→Bなら、Aを前件、Bを後件
否定(negation)