自由が丘散策

近くまで行ったついでに、自由が丘の街を少し歩いてみた。


民家に挟まれた細い小道。両側から庭の緑がせり出し、古い家の匂いが漂っている。なんだかなつかしくて、ふと小学校のときに遊びに行った、友達の田舎を思い出した。道の奥には下りの階段があり、そこまで行くと急に景色が開ける。


坂がずっと下の方までまっすぐに伸びて、そのまま駆けだしてしまいたくなった。左手には小学校があり、坂の上からはちょうど立派なプールが見える。最初は民間のプールかと勘違いした。木の看板によると坂の名前は「しどめ坂」という。


水をくみ上げるポンプが道の角に設置されている。何に使うのだろうか。


汗を流しながら歩いていると、突然外国のような光景が横目に入った。イタリアのヴェネチアを模したような区画があり、いくつかの店が建物の中に入っている。水の上にはゴンドラやゴンドラをつなぐ彩色パリーナが見える。水は少し濁っていたが、涼しい気分にさせてくれた。

自由が丘にある店はどれもこだわりを持った店構えや商品を持っており、それでも全体がおしゃれな統一感を持っている。道を街の歩く人も同じような空気をまとっているみたいだった。人も街もお互いに影響を与え、独自の雰囲気を生み出す。街作りとはこういう事を言うのではないかと思った。